Happy Rug Market

【連載】ラグのある暮らしを訪ねて。vol.07 古物商・江畑功さんと輸入代理店勤務・泊里美さん〈後編〉

【連載】ラグのある暮らしを訪ねて。
vol.07 古物商・江畑功さんと
輸入代理店勤務・泊里美さん〈後編〉

音響機器やカメラを扱うオンラインショップの経営者・江畑功さんと、海外の電子部品を輸入販売する会社に勤める泊里美さんは、千葉県印西市で暮らすパートナー同士。現在ふたりは、新たな生活に向けた拠点づくりの真っ最中。昨年には一軒家を購入し、今は敷地内に新たな拠点としてガレージハウスを築こうとしています。そのライフスタイルからは、自由と豊かさを追い求める生き方が垣間見えました。前編・後編に分けてお送りします。

フロアライフコンシェルジュ

濱口 知大

濱口 知大ブランドマネージャー

お客さまご自身のフロアライフの快適さや癒しなど、心の豊かさを届けたいと思っています。
そのためのサポートをスタッフと一緒に精一杯努めさせていただきます。

少しずつ、楽しみながら、理想に近づいていく

少しずつ、楽しみながら、理想に近づいていく

「僕は古物商の事業をやっていて事務所を構えているんですが、住居と事務所を一緒にしようと思って、ちょっと広い敷地の戸建てを買ったんですよ。今はそこに住みながら、別棟を建てようとしているところ。ガレージと倉庫と事務所と住まい、っていう感じですね」


江畑さんと泊さんは今、自然環境に囲まれた一軒家に江畑さんが住み、そこに泊さんが通って週末をともに過ごす生活を送っています。最近はふたりでガレージハウスを建設中。そもそも江畑さんは、以前経営していた美容室の内装を考えたり、古物商としてヴィンテージアイテムに造詣が深かったりと、いわばインテリアコーディネートの達人。現在生活している一軒家以上に、建設中の別邸にはこだわりを詰め込もうとしています。


「新しく建てている家はつくり込んで、さらに振り切った世界観にしたいと思っているんです。土台となるユニットハウスは業者の方にお願いして、あとは自分たちで。グラインダーでタイルを切ったり、木材を買ってきてウッドデッキを張ったり、セメントを流し込んだり。ほとんど職人のようなことをやっています(笑)」

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江畑さんは「初歩的なレベルでクオリティは低いですよ」と謙遜するものの、アンティークのデッキチェアの生地を張り替えたり、蚤の市で買った古い脚に質感を合わせた天板をつくって載せたりと、DIYはお手のもの。なんと、敷地周辺の林の木や竹をチェーンソーを使って手入れをするようなことまでやっています。


「これをやってみたい、あれをやってみたいっていう思いは強いですね。新しい家は、あえて天井は張らずに、鉄骨むき出しのガレージ風。2階にはウッドデッキを設けてくつろげるスペースに。室内からも緑が見えるように全面ガラス張りにしてね。ショップやカフェのようになるんじゃないかな。完成したら撮影用にロケーション貸しもしたいですね」


ただし、完成への道のりは簡単ではありません。実は当初は3か月ほどで完成させるつもりで着手しましたが、考えを巡らせながら少しずつ手を入れて、着手から1年以上が経ちました。その日々を、泊さんは「少しずつ形になっていくのが楽しい」と振り返ります。


「床はこういうのにしよう、壁を工夫しよう、照明をこれにしようとか、実際に作業をしながら、ふたりでいろいろと相談して進めてきました。完成が楽しみですけど、大変です。夏はそれこそ職人さんのように、ふたりでファン付きのベストを着て作業しました(笑)」

“ラグを敷いてみる”という大人の遊び

“ラグを敷いてみる”という大人の遊び

そもそもの始まりは、「仕事用の倉庫と、趣味のクラシックカーを保管するスペースが欲しいと彼が希望したから」と泊さん。それに対して、「クラシックカーが古すぎて、雨漏りするから屋根が欲しかったんですよ(笑)」と江畑さん。今はそこに、ふたりの希望がたくさん盛り込まれています。


作業に追われている今は暮らしている家のインテリアにこだわっている余裕はないそうですが、その一方、完成途中の新居ではさまざまなアイテムを並べてみたりと楽しんでいます。「たとえば撮影スタジオのようなテイストの部屋に、遊びでラグを敷いてみたりしていますね」とのことで、取材ではHappy Rug Marketのアイテムをコーディネートしてもらいました。


ふたりが選んだのは、「ウール100%ウィルトン織りラグ」。深い色合いの黒の塗り壁や、無骨な照明機材との対比で、ラグの繊細で緻密なデザインの柄が際立っています。古色を帯びた木のスツールもいい雰囲気。自分たちでつくった空間でコーディネートを楽しむのは、まさに“大人の遊び”です。

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もうひとつ、柔らかな感触とニュアンスカラーが魅力の「とろける手触りラグ」も試し敷きしてくれました(ただし場所は既存の戸建てで)。合わせたのは、新居で使うために用意していたカンティレバーチェア。バウハウスの思想を体現した、シンプルで美しい構造の椅子です。


このチェアをはじめとして、これまでガレージハウスに置くためのインテリアアイテムを少しずつ集めてきたそうで、「今の住まいは、新居用のソファーやカウチソファに占領されています(笑)」と江畑さん。家具以外にも、さまざまなものが部屋の一室に保管されています。もちろんラグもそのひとつで、ふたりが新居用にと購入したのは、3メートルはあろうかという革製のもの。古物商の仕事を通して出会ったお気に入りなのだそうです。


「カンティレバーのチェアと一緒に、パソコンデスクの下に敷こうと思っているんです。リアルファーなので普通に購入したら高額なものですが、そこは僕が古物商なので。でも、ヤバくないやつですよ。古物市場にはたまにワシントン条約で禁止されている虎やホッキョクグマの毛皮が出回るんです(笑)。いずれにしろ、普通の家ではない感じのものをつくっていますから、すごく面白い場所になると思いますね」

プラスの方向に進んでいるから、挑戦にワクワクする

プラスの方向に進んでいるから、挑戦にワクワクする

ふたりの理想を詰め込んだ新しい家の建設は、着々と進行中。江畑さんは「僕も彼女も、頭の中では『これが理想』というものがあるけれど、コーディネートの難しさは、実際にやってみないとわからないところにあるんですよね」と言います。実際に試行錯誤の連続で、必要な道具を購入してやってみては、「あれが足りない」と同じ店に何度も足を運んだり。「ジョイフル本田っていう大きなホームセンター、知っています? たまたま近くにあったからなんとかなっているんです(笑)」と泊さん。ただし、難しいからこそ面白いとふたりは感じています。


「すごく大変ですけどね。なんでここまでやるのかっていうと、僕もそうだし、彼女もそうだと思うんですが、一般的な家庭よりも『ああしたい、こうしたい』っていう思いが強いんだと思うんですよ。ふたりとも、夢見がちというかね(笑)」


建設中のガレージハウスはまさに、江畑さんと泊さんの思いの集大成。「でも、そのときどきで好きなものは変化していきますし、インテリアに完成はないんだろうなと思っています」と江畑さんは話します。

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そして、このガレージハウスが完成すると、ふたりのライフスタイルががらりと変わることになります。事務所を兼ねた拠点ができることで江畑さんは住まいで仕事をすることになり、泊さんもリモートワーク主体で働いているため、一緒に住むことで新しい環境での生活がスタートすることに。「敷地の周囲が緑に囲まれていて、プライベート感のあるいい環境なんです。外を眺めながら仕事ができるようなレイアウトにしようと思っているんですよ」と泊さん。


また、新居には江畑さんと泊さんが移り住み、既存の戸建てには泊さんの両親と娘が暮らすことを想定しており、いずれは5人での暮らしが始まることになります。


「私の両親も娘もすごく楽しみにしていて、早くみんなで一緒に住めるといいね、とよく話しているんです。今は私は住宅街に住んでいるんですが、ここは自然豊かな環境ですし、広いウッドデッキでバーベキューもできるので、今から楽しみにしています」


もちろん江畑さんも、5人で暮らすことを心待ちにしています。この先の未来に待っているのは、いわばみんなにとっての“いい暮らし”。


「ライフスタイルがマイナス方向に進んでいくと寂しいですけど、プラス方向に変化していくのは楽しいじゃないですか。ただそれだけなんです。だからやっぱり、自分たちの理想に向けてチャレンジすることに、すごくわくわくする。そんな思いでいますね」